三鷹交通が教えるタクシーメーターの使い方
教授名: 菅野 昭人
授業科目: その他
勤務先: 三鷹交通株式会社
勤務地: 東京三鷹市
タクシードライバーにおける基礎疾患や障害による採用基準
教授名: 長倉
授業科目: その他
勤務先: 株式会社越谷タクシー
勤務地: 埼玉越谷市
神奈川県のタクシー地理試験について
教授名: 若杉 信洋
授業科目: その他
勤務先: 北斗タクシー株式会社
勤務地: 神奈川横浜市
公開日:2021年09月08日
勤務地 | 東京三鷹市 | 勤務先 | 三鷹交通株式会社 |
職種 | 運行管理者 | タクシー歴 | 22年 |
プロフィール | 前職で飲食業界に2年勤務。 休日と自分の時間が取りやすいことを知り、平成11年にタクシードライバーへ転職。 14年間のドライバー経験を経て、管理職に就く。現在管理職8年目。 |
授業内容 【非表示】
タクシー転職大学では各項目の授業を質疑応答形式で行った内容を記事として公開しています。転職の参考にしてください!
菅野教授—車のエンジンをかけるとメーター機に『乗務員カードを挿入してください』と表示されます。これを始めないとメーター機は動いてくれません。
なので、自分の点検等が終わったらメーター機にこの小さいカードを差し込みます。弊社が使用しているメーター機は「ヤザキLT27」です。差し込んだだけでは、何も起きません。
蓋を閉じると起動し、自分の名前が表示されます。確定して出庫処理が終わると、メーター機が使えるようになります。だんだん慣れてくると、蓋を閉じ忘れる方が多く、「壊れてるよ」って言われるのですが、皆さんだいたい蓋の閉じ忘れです(笑)
あとは帰庫するまで蓋は開けてはいけません。開けてしまうと、エラーになって使えなくなってしまいます。なので、乗務員さんには帰ってくるまで絶対に開けないでくださいと伝えています。
メーター機の表示は、普段は空車・お客様がお乗りの場合は賃送です。タイヤのマークがあると思うのですが、走っているとこのマークが動き、右端まで移動すると80円料金が上がります。
止まると、時間メーターに切り替わります。時速10キロ以下になると時間メーターに切り替わります。タイヤが時計のマークに変わり値段が上がります。
高速道路の場合は少し変わるんですが、高速道路に入ると『高速』ボタンを先ずは押します。高速ボタンを高速道路で使用というのは、基本的に渋滞がないという過程で高速を使用するので時間メーターが動かなくなります。
止まっている状態なので、本来なら時計メーターで動くのですが、高速ボタンを押すことによって実際に走った距離だけを請求できます。
基本は高速道路の入り口が見えてきて、高速に入る前に高速ボタンを押します。お客様には「まもなく高速に入りますので高速ボタンを押します」と一言かけています。
高速を解除する場合、走行中は危ないので高速を降りて最初の信号待ちをしている時に高速を解除するようにメーター機の使用を教えています。
実際の営業では、お乗りになったお客様の人数を入れてもらっています。人数をしっかり入れておかないと、後々チケットとかの問い合わせがあって人数を聞かれることもあるので入れるように指導しています。
また、経由というのは例えば三鷹駅から弊社に来て、また三鷹駅に戻った場合、日報状何もしないと三鷹駅から発車して三鷹駅で降車したということになってしまいます。
大きくルートを外れたときや往復の場合、止まったところで「経由」を押します。すると日報には三鷹駅~三鷹交通~三鷹駅というように表示されます。(※実際には住所で表示されます)
経由地は三ヵ所までいれることが出来ます。日報には、最後に経由した場所しか表示されないのですが、調べればわかるようになっています。
そして、実際到着しましたら「支払い」を押します。支払いの次に「合計」を押します。これで清算状態に入ります。各種メーター機によって操作は違うのですが、弊社のLT27に関してはプリンターとタブレットとメーター機この3つで清算します。
現金の場合は「現金」のボタンを押します。すると、現金の領収書が出てきます。これで空車にすれば営業を再開できます。電子マネーやクレジットカードではなくチケット・商品券などで清算されるお客様の場合は、全て「チケット」扱いになります。
発行された計算書はチケットと添付して最後に入金をするというようになります。たまにお客様から「チケットでお願いします」と言われてチケットだろうと思ってチケットボタンを押したら実際に出してきたのはクレジットカードだったということがあります(笑)
なので、乗務員には支払い方法を確認してからボタンを押すようにしてもらっています。万が一、チケットを押してしまってチケットじゃなかった場合、チケットボタンを長押しすると取り消しすることが出来るので新たに精算が出来るようになります。
「立替」というのはあまり使わないのですが、例えば駐車場を使用したとか、高速道路のETCの料金所でバーが上がらなくて直接ETCカードを渡したとか、遠方の方で高速とか有料道路を使用して現金でやり取りするときは、立替の請求金額を打ち込んで高速道路で入れれば精算できるようになります。
あとはコインパーキングを利用した場合、駐車料金として請求することが出来ますよということになります。障害をお持ちの方の場合は、障害者割引というのが有り、メーター運賃の1割が割引されます。
実際にはお客様から「障害者割りお願いします」と言われて障害者手帳を見せていただいてから「障割り」のボタンを押すとメーター料金の1割、端数切り上げなので料金が自動的に引かれます。
—「障割り」というのは複数乗った場合、複数の方が障割りになるのですか?
菅野教授—そういうわけではないです。例えば、二人タクシーに乗車して障害者手帳をお持ちの方だけ病院で降りて、もう一人の方は救助者の方でという場合、一度病院までで清算をしてという形になります。
また、最後までその方が乗るのであれば最後まで使用することが出来ます。基本的には障害者手帳をお持ちの方が乗った期間だけ障割りは適用されます。
—高速のパーキングで降ろしたりすることは実際にありますか?
菅野教授—実際にあります。都心で多い例として、東京駅八重洲地下駐車場に関してはまだ高速を降りていないので料金はそこまでしかいただけないですが、高速はそこで終わりというわけにはいかないので、次の出口で降りたと仮定してお支払いいただくような形にしてくださいと東京無線から指示を受けています。
ただETCには入りましが実際に支払い合計をやっても高速料金が出ていないので自分で調べて建て替えで打ち込みます。
—地方に行った場合でも同じような感じでしょうか?
菅野教授—地方は指示が出ていないので、わからないですが今のところ高速上で降りるということは聞いたことが無いですね(笑)
現金・チケット・障割りに関してはメーター機になります。それ以外に関しては全て決済タブレットを使います。決済タブレットで使うのは何かというとクレジットカード・電子マネー(交通系等)・QRコードとかの決済に使います。
東京無線のQRコード決済は6つ使えて、LINE Pay・アリペイ・ We Chat Pay・au Pay・J-Coin Pay・メルペイが使用可能です。
クレジットカードの場合は、まずクレジット選択して、次にIC磁気かコンタクトレスを押します。お客様のカードの種類に合わせて操作しています。
ただ、乗務員さんに聞くとクレジットカード決済の場合、今はほとんどの方が差し込むタイプだと言っていました。「コンタクトレス」はかざすタイプなのですが、これはほとんどいないとのことです。
発行されるレシートの種類ですが、一枚目に出てくる紙はクレジットカード会社に出すもので、サインが不要な場合は「サインは不要です」と記入されています。サインが必要であればサインを頂きます。
クレジット会社に提出する紙は乗務員が持って帰ってきます。メーター機の種類によるのですがヤザキのメーター機は3枚出てきて、領収書とお客様控えが一緒になって出てきます。
3枚目は加盟店控えで会社で保管するものになります。ただ、メーター機の種類によっては紙の出てくる順番が違います。ニシベのメーター機はサイン伝票・お客様控え・加盟店控え・領収書の4枚出てきます。メーター機によって変わってきます。お会計が終わったら、空車を押します。
—メーター機の種類はどのくらいあるのですか?
菅野教授—3種類です。ヤザキ・ニシベ・フタバの3種類です。
次に電子マネーです。電子マネーで注意をしないといけないのは電子マネーなのかQR決済なのかしっかりお客様に聞くことです。「電子マネー」を押すと、交通系か携帯でかざすIDかクイックPayなのかと表示されます。
例えば、Suicaの場合「交通系」を押して、カードをタッチすると「決済が完了しました。」と出て、レシートが発行されます。クレジットカードと違うところは当然交通系だと決済にサインは不要なのでお客様控えと加盟店控えの2枚が出てきます。
加盟店控えを持ち帰ってきて、お客様控えをお客様に渡すといった形になります。万が一、Suicaで決済が完了した後に取り消したいと言われても元に戻すことはできません。
クレジットカードやメンバーズカードであれば取り消しは可能です。なので、支払い方法の確認は慎重にやってくださいと指導しています。
なので、カードを差し込んで暗証番号を入力して最後に緑の確定ボタンを押してもらったら、あとはクレジットカードと同じ流れになります。
次にQRコードです。お客様の前にあるタブレットも同じ操作が出来るのですがエラーを防ぐために、お客様が操作しだしたら乗務員は操作しないように指導しています。
お客様が口頭で伝えてきた場合は、「こちらで操作しますね」と言い、後部座席のタブレットは操作しないでもらっています。こちらで操作すると「画面にかざしてください」と表示されるのでカメラにかざしていただくと決済が完了になります。ここまでが通常の支払い方法になります。
東京無線のメンバーズカードでの支払いは「支払い・合計」の画面になったら、メンバーズという画面を押します。メンバーズカードの場合はカードをスラッシュしてお支払いになります。
支払い後、お客様控えと加盟定控えのみの紙が出て、領収書は出ません。お客様控えのみをお渡ししています。
—メンバーズカードはどうすれば取得できるのですか?
菅野教授—詳しくは営業部に問い合わせて下さい。
万が一、メンバーズカードを間違えて使ってしまったという時は一度「取り消し」を押します。クレジットカードと銀嶺カードも支払い後の取り消しが可能でやり方も同じなのですが、紙に印刷される支払い方法が違います。
クレジットカードの場合はお支払い一括と出ます。取り消しを押すと、支払い方法が取り消しと印刷されます。なので、会社に取り消した用紙を持って帰ってきてもらいます。
ただ、どの支払いでも間違ってしまうとお客様を待たせてしまうので実際にカードを見るまでは操作をしないよう伝えています。このように支払いによって、メーター機で操作するものとタブレットで操作するものと分かれています。
チケットには限度額というものがあります。限度額が400円のチケットだった時、残り20円は現金なのか他の方法なのかは置いといて、チケットという画面を押すと、チケットに記入された金額を入力します。
残りは現金や電子マネーで決済するという形になります。ただし、タブレット機に入ってしまうとメーター機で操作することはできなくなります。
なので、あまりないですがもしチケットで400円払って残り20円をクレジットカードで支払うといった場合、まずメーター機でチケットを操作してそれからクレジットの操作に入ります。なので先にメーター機で操作できることは行ってからタブレットで操作するように指導しています。
無線配車で羽田空港までの定額運賃に関して、メーター機からも操作することが可能です。乗せた場所、降ろした場所を自分で入力することが可能なのですが、間違えると大変な事になるのでこの操作は教えていません。
タブレットの金額変更を押し、定額を選択すると金額を入力する画面になり、その金額を入力すると全部切り替わります。高速料金はETCを使っているので自動的に入ってきます。
たまに質問で高速料金は自分で打ち込むんですか?ということを聞かれるのですが高速運賃は自動で入ってきますので定額運賃のみの入力になります。
—定額運賃は乗せた場所で今の操作をしてから出発するのですか?
菅野教授—到着してからの操作になります。定額運賃ですと、まず時間指定で迎車で進行します。必ず予約配車になりますので、お客様がお乗りになりましたら「予約」ボタンを押すと初乗りの420円と迎車料金と予約料金でこのスタートになります。
到着したら「支払い」にして合計で金額変更で定額を押して表を見ながら金額を入力するというようになります。
—実際にメーターは回るけど最後に「定額」を押すことによって調節するということでしょうか?
菅野教授—そうです。ですので、到着してから戻します。あまりないのですが、世田谷の羽田空港に近い所ですと、メーター運賃の方が定額運賃より安い時があります。
なので、到着時に安い方で請求するようにしています。また、定額は高速を使うということが前提になっているので、基本は高速で行くという形になります。
中には流し営業で定額使えますか?という質問をされることもあるのですが使えるのは配車のみです。ただし、羽田空港の乗り場から乗車する場合は定額運賃にすることはできます。
羽田空港内でもタクシーの乗り場以外で乗車された場合はメーター運賃になります。なので、定額運賃を希望される場合は「到着ロビーのタクシー乗り場ですと定額運賃が適用されますがいかがいたしましょうか?」というように答えています。
時間指定の場合も予約配車になります。朝方で絶対にタクシーに乗らないといけないという場合は先着時刻が何時で指定場所、名前と通知が来るのですがこの場合も予約配車になるので予約料金がかかります。
普段は決済タブレットです。カーナビも無線機もありましたがこの度一緒になりました。このタブレット一つで無線機としての操作・従来の決済タブレット・カーナビの使用が可能になりました。
普段はカーナビで無線が入ると無線機に切り替わります。メーター機で支払い合計を加えると決済タブレットに切り替わります。乗務員登録をすると自動的にナビに切り替わります。
—先程のカードはいらなくなるということでしょうか?
菅野教授—これもよくある質問なのですが、まずメーター機を立ち上げて使えるようにします。次に乗務員登録をしますのであくまで別々に考えます。
これはいわゆる最後売り上げをいれるものですので、必ずメーター機を立ち上げてからになります。乗務員登録をすると管理画面に切り替わります。
今までの決済タブレットは立ち上げてもすぐに使えなかったんです。ここに「電子マネーは使用できません。」と表示され、しばらく経つと「交通系ICは準備中です」と出て、最後やっとここが青くなって使えるようになるという感じでした。
今度、乗務員登録をするとパット切り替わるので、これが確認できないんです。慣れてくれば、自分で分かるようになるのですが、慣れるまでは乗務員さんにはこのAT7400のパワーが緑ランプになっていることを確認してと伝えています。多い例としては、赤ランプが点滅している状態で出て行ってしまうことがあるんです。
—赤ランプ点滅というのはどういうサインなのですか?
菅野教授—電子マネーが一切使えないというサインです。何かしらのエラーが出たか、きちんと立ち上がっていないかということになります。
出庫前だと我々で対応できるのですが、出庫してしまいますと電話で「あれやって、これやって」となってしまいますので、必ずこの状態なのを確認してくださいと説明しています。
これまでの東京無線のシステムは無線が入ると住所とか行先が先に入っていたのですが、今は無線が入ると、まず「了解するか・キャンセルするか」と表示され、了解にすると初めて住所や行先などが表示されるようになりました。ここで「登録」を押します。登録というのはナビに行先を登録するということです。なので、了解してナビに情報を登録します。
—登録するとそのまま反映されるのですか?
菅野教授—登録するとこのように画面が切り替わって、目的地を入れて「案内開始」を押すと実際に案内が開始されます。目的地に着けば自動で止まります。
—配車の支持がくる順番などはあるのでしょうか?
菅野教授—お客様が呼び出した場所から、基本的に一番近い車両から順番に呼び出されます。もしキャンセルすると次に近い車両が呼び出されるような感じですが、方向というのもあります。
—その優先権は自動で分かるのですか?
菅野教授—東京無線の方で機械が自動的に判断します。ですので、到着しやすい直進がまず一番最初に呼び出されます。次に左折して行ける車両、次に右折して行ける車両になります。
—呼び出し場所の反対方向でも直進で近かったら優先権はありますか?
菅野教授—進行方向でここが目的地でこう進んでいる車は一番最後になります。まずは進行方向に向いている車になります。ただ、ここで問題があるのが、リアルタイムではないので、400m走ったところでの情報になります。
無線室で把握しているのは400m手前の情報を基にするので後方配車がおきたりとか、すでに自分が右折してしまった、左折してしまったということもあります。
基本的に無線室で把握している現在地が一番行きやすい車両が一番手になります。このようにして無線配車をとったらあとは通常通り迎車で進行します。
—例えば、配車依頼が来たものをキャンセルしたいとなった時の判断基準はあるのですか?
菅野教授—以前は、目的地が分かっていて、後方配車だった時にUターン出来なくて、Uターンできるのが1キロ、2キロ先になってしまって、とてもじゃないけど到着できないといった場合キャンセルをするか取るだけ取って「こういう理由で到着時間が何分になります」といったことが出来ました。
ただそれが今は出来ないので…。キャンセルの理由は色々あります。あとは帰庫時間まで1時間しかなくて間に合わないとかでキャンセルすることもあります。
—なにかペナルティーなどはありますか?
菅野教授—あります。通常、何回かキャンセルをすると何時間か配車がされないというペナルティーがあります。回数を重ねてしまうと終日入らないということもあります。
—ペナルティーになったらその車両が入らないということでしょうか?
菅野教授—車両ではなく、その人がペナルティーということになります。例えば、僕が400番の車両に乗ってたとして、終日無線が入らないというペナルティーを受けたとして、会社に戻って401番の車両に乗り換えたとしても登録は自分の番号になるのでペナルティーは自分についてきます。
お客様都合によって、配車を取り消されることもあります。乗る予定だったけど予定が変わってキャンセルになったという場合はお客様都合のキャンセルということになります。
お客様都合の場合は、無線室の支持によるキャンセルになります。車両側が無操作だと無応答という扱いでペナルティーの対象になります。
もちろん、自分の意思でキャンセルした場合もペナルティーになります。今IP無線なのでほとんどないのですが、たまに電波不良ということがあります。
実際に以前の無線機ですと「配車が確定できませんでした。もう一度操作をしてください。」と表示され、操作しても出来ずにそのままキャンセルになってしまったということがありました。ただ、これはペナルティー対象ではないです。
運転手さんが休憩するときはメーター機の「休憩」を押します。すると、日報にしっかりとこの時間から休憩をしたという記録が入ります。
—休憩している時、表示板はどのようになっているのですか?
菅野教授—回送になっています。車両から離れるときも同じ操作でエンジンを切ります。戻ってきたら、エンジンをかけて、メーター機の「休憩」を解除します。
これは03発進といってタクシー強盗とかの時に引っ張るというものになります。
菅野教授—それでですね、ここ実際無線機のマイクとかがないので、ちょっとお話しづらいんですが、無線室の音声って結構音大きいんですよ。以前はボリュームが調整できたんですが、これボリューム調節できないんです。
これ小さいんですけど、本当はもっと大きな音が出るんですよ。なので使ってるときにピーピーピーピーうるさいと。音下げられないのかっていうのがあるんですが、タクシーマークのところに『ミュート』というのがあって、このミュートを押すと、Mってでるんですね。
Mっていう表示がでれば、これミュートがかかってるので、音は小さくなるんですが、問題は、無線室からの音声が一切入らなくなるんですよ。
無線室からの音声がピタッと一切聞こえなくなるんです。すると、何が起こるかと言いますと、無線室とやり取りしていても応答が一切聞こえななくなります。
ですので、無線室とやり取りをしたいときは、必ず、ミュートを切ってからやり取りをして下さいと。特に、お客様見えず、なんて時には、必ず入ってきます。
場合によっては、お客様都合によりキャンセルになりました。といったこともあります。やり取りしたいときは必ずミュートを切ってから。
ミュートは、もう一度この『ミュート』と言うのを押せば、消えますのでミュートを切ってからやり取りをして下さいと。
—やりがちですね。
菅野教授—最後全部仕事が終わりましたら、まずやるべきことが2つあります。1つは無線機を閉じることです。
タクシーマークを押してこの『閉局』というのがあります。閉局っていうのを押すと、閉局登録といって、無線機の、今まで出ていた自分の番号が消えます。
無線室の方にも、登録していた自分の番号が消えて。例えば400番だったらもう400番に配車が来ることはないんですよ。登録しっぱなしになっちゃうと、入って来ちゃうので必ずまず閉局をします。
次にやることは、今度は売上を締めなきゃいけない。メニューっていうのを押します。その日自分がどういう仕事をしたのか。というのがここに出てきます。
で、これを中継器に入れると、このように日報が出てきて、別の機械から納金指示書というのが出てきて、これ直接メーター機の操作とは関係ないんですけれど。ただこの仕様は会社によって違います。
このようにして最後お金を納めて、終わりになります。これがメーター機の使い方です。
あとはマイクの使い方とか色々と細かいのがあります。また、待機登録といったもので、東京無線でやってるんですけれども、例えばお台場のフジテレビのところで待機して、呼び出されるのを待つとか、そういったものも色々あるんですが、この辺はちょっとメーター機の操作とはちょっと違います。
カーナビの便利機能としては、このいわゆる矢印の場所と、本当に自分がいる現在地。
例えば本当は自分はここにいるのに、矢印はここに出ちゃってるとか。こういうことは実際のカーナビとかでもあると思うんですが、その時はこの『現在地』というのを長く押すと、本当の自分のいる場所が出ます。
どういう時に起きるかといいますと、無線配車を受けるとお客様が待ってる場所に旗が立つんですよ。で、自分が間違いなく旗の前にいる。
例えば『○○ビル』の前にいるのに、カーナビの矢印は一本先になっている。と言うときに長押しをすると、あ、星印が旗のとこについているから自分は間違いなく着いているなと判断できますし、逆にこの矢印は旗のところにいるのに、どうも周りを見ると地図と違う。地図ではこうなっているんだけどなんか道が違うぞ。というときにやってみたら、あ、一歩ずれてた。なんてことがわかるので。
これは以前エラーがよく出ていたんですが、今はバージョンアップしたんで、エラーはほとんど出ません。これはGOアプリ、これもメーター機器なんですが、これがGOアプリと言われるもので、従来、これが東京無線にあるナビですね。
これがメーター機です。で、プリンターです。これがさっき言ったあれですね。昔は決済タブレットで、カーナビがあって、タブレットがあって、ルーターが繋がってたところに新しくGOアプリってのが入りました。
これは東京無線のものとは全く別系統になりますので、極端な話、東京無線の配車と、GOアプリの配車が同時に入ることもある。以前は、東京無線の場合は、無線室を通してきます。ですので、何かわからなかったときは、あくまで無線室に問合せ。そして無線室がお客様に問合せして、といったところ。
ところがGOアプリというのは、注文が入ると、直接運転手さんのタブレットに入るんです。ですので、自分のタブレットでお客様とやりとりをすると。
これ今ネット決済となってますが、実際に無線が入るとポーンと言って、了解とすると配車が成立となって、お客様情報が出てそこへ行くと。いった形になります。
ここから先は従来の無線配車とほぼ一緒です。
お客様の行き先が登録されている時もありますし、登録されていないから聞かなくちゃいけないというときもある。この辺は東京無線でやってた時とほぼ同じ操作なんで、あまり問題はないんです。
—これも、近くにいる車両優先なんですか?
菅野教授—以前はこのように一つのエリアの中でいっぺんに6台呼び出しがかかって早い者勝ちだったんです。
ですので伝説によりますと、ペン先で画面を連打しながら運転する人もいるそうです。
ただ、今システム変わりまして、東京無線と同じ仕組みです。一番近い車両から順番に呼ばれてく。
東京無線とGOアプリの最大の違いというのは、先ほど言ったように東京無線はあくまで東京無線を通してきます。GOアプリの場合は、自分の持っているGOアプリのタブレットに直接入ってきますので、お客様がたとえばいない。連絡とりたいといった場合に、自分でやらなくちゃいけない。
まず、お客様の待ってる場所があります。配車が成立しまして、向かいますね。
お客様の近くへ行きますと、到着間もなくしますよといったボタンがポッと出ますのでそれを押します。それするとお客様の方のアプリに、間もなく車が来ると。
もちろん現在地も見えます。で、到着した。で、お乗せして出発。
ここは通常それでいいんです。問題はお客様がいない。また、自分の到着が遅れそうだ。そういったときに、すぐに自分で操作をしなくちゃいけないんです。
ご指定の場所、お客様が探していますよ、とか。遅れますとか。また、お電話いたしますとか。
で、お電話しますというのはこれアプリ通話です。お客様の番号が出てるから携帯でやるんじゃなくて、アプリ通話押すと、お客様の携帯の方に声が聞こえてくる。
また、逆に、お客様から定型文でメッセージがはいることもあります。
どこにいるんですか。とか、やっぱりいりません。とか。今電話に出られないです、とか。
無線機を通すという、手間が省ける分だけ、ストレートにやり取りできますから、楽と言えば楽なんですが、今度全部自分がやらなくちゃいけないというところで、まあ手間といえば手間です。
あまりそこでトラブルになったってことは聞いたことないですね。
もちろんお客様都合によるキャンセルというものもございます。
また、便利な機能としては、よくあるんですが、呼ばれた場所にいって、お客様が見当たらない。無線機で連絡して、ちょっとそこで待ってて下さい。で、5分10分経ったら、お客様別の車両で移動されたようです。といったことが実際の無線配車では起きます。ところがこのGOアプリが非常にいいのは、例えばここで呼びました。お客様携帯持ってません。この携帯が400m離れたら、自動的にキャンセルになります。
自動で、お客様都合によりキャンセルです。と連絡が来るので、万一他の車両に乗って移動されてしまっても、そこで待ちぼうけを喰らうことはないと。
また、従来お客様が見えないときには、どうしましょうといった感じで、無線室と色々とやり取りをして、結果キャンセルとなりましたといったことがあるんですけれども、これは各会社のルールに従ってなんですが、待ち合わせ場所に到着して、つまり待ち合わせの時間ですね。10時待ち合わせだとして、10分経ったらこっちでキャンセルできちゃう。
また、1日1回であれば、あまりあってはいけないことなんですが、事故とか違反とかあって行けない場合は、あっちゃいけないことなんですが、こういった事情でお迎えにいけなくなっちゃいました、といったところを伝えることもできるということです。
—1日1回ということですが、仮に2回あった場合はどのような対応になるんですか?
菅野教授—それは困っちゃいますね。機能的な部分ではなく仕事として。
まあ実際これは1日1回のみ選択可能ということで。
ルールが多少違うというところが正直ございます。
ただ一つ、慎重に扱わなくてはいけないのが、ネット決済というやつです。お客様があらかじめ自分のクレジットカードを登録しておくんです。そして、タクシー乗りますね。で、その場合、ネット決済という風に登録しておくんです。
すると、例えばの話、メーター料金が500円だったとします。到着して、支払い、合計を押すと、通常はこちらの決済タブレットで操作をします。GOのタブレットはあくまで配車にしか使わないんです。ただ、例外的に、ネット決済が登録してある時だけ、このように画面が変わるんです。で、決済実行とポンと押すと、その時点でメーター料金が自動でお客様のクレジットに請求される。
ですので現金いらずで降りられます。
こちらの領収書、加盟店控え。加盟店控えはは持ち帰ってくる。領収書はお客様にお渡ししないでくださいと。MoTというところがやってるんですけど、そこから言われています。どうしてかと言いますと、お客様によっては、クーポンだったり割引料だったりとか、いろんなものがあって、領収書の金額と、請求金額が違うことがある。
ですのでこれを渡しちゃうとおかしなことになっちゃうので、渡さないでください。で、領収書の方は、MoTの方から、金額の方は送るので、これは渡さないでください。ということです。
ですので基本ネット決済の時は領収書は渡さないです。
そして帰ってきた時なんですが、エンジンを切ったら、必ず自分で電源を落として下さいと。なぜなら、エンジンを切りますと、180秒後に勝手に電源が落ちますと出るんですが、180秒経っても電源が落ちないんです。ついたままなんです。別に問題ないっちゃないんです。ただ、こういうアプリって、更新しますよね。順次色々と。バージョンアップを、色々とあるじゃないですか。あれってこのGOの場合ですと、電源が落ちて、エンジンかけて通電すると自動で立ち上がるんです。で、この立ち上がった時に、実際に見るとわかるんですが、通信しますと。バージョンアップするときには、出るんです。なので電源切らないでそのまま放置しておくと、延々とバージョンアップしますと。
そういったことが起きるので、必ず電源は落として下さいと、指示はされています。たまに落とし忘れてる人いますけどね。
といったところで、東京無線の無線機と似てるところもありますが、違うとこもあるということです。
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