時間の売り買い

『かゆいところに手が届く』という言葉がありますが、先日、痛感するような出来事がありました。  仕事柄、企業訪問に伺う機会があるのですが、一日に数社、訪問する際はタクシーを移動の手段にする場合が多々、あります。

ついつい熱が入ってしまうと時間がオーバーしてしまうのが商談というもの。次の予定が入っているとはいえ、そうそうこちらから切り上げる訳にもいきません。結果、次の訪問先への移動時間がギリギリになる事も。今回も正にそうでした。

訪問先を辞去した後、時計を見るとすぐにタクシーを手配して最寄り駅へ向かえば間に合う計算です。そこはプロ。タイムスケジュールはきちんと管理しています。ところが…です。私が訪問していたエリアは、ある時間帯、ほぼタクシーが通らなくなる事が判明しました。交通量はそこそこあります。幹線道路でひたすら待ったのですが、一向にタクシーが通る気配はありません。こんな時こそ、各社の配車アプリを使うべきなのでしょうが、この時はその時間すらありませんでした。    「どうしよう、どうしょう」気持ちは焦るばかりです。

そこへ一台のタクシーが、まるでスローモーションのようにスゥ~と停車してくれました。冒頭の言葉でいうところの「そこ!痒いところはそこですぅ」状態です。大袈裟ではなく、私には後光の差した神々しい乗り物に見えました。ドライバーさんにも「いやぁ~待っていたんです。助かりました」と、感謝の言葉を述べ、早速、最寄り駅へ。

私は多くのタクシードライバーさんと話をする機会があります。その際、「この仕事は感謝される事も多いんですよ」という言葉を直に聞いています。お客様からの感謝の手紙を見せていただいた事も一度や二度ではありません。もちろん、自身が利用した際も感謝の言葉を伝えたことはこれまでにもありました。

ですが、今さらながらタクシードライバーさんは、ある人と場合によっては、かけがえのない大切な時間を売ってくれるありがたい存在なんだと改めて気づきました。タクシー業界に自分が関わっているからではありません。ニュートラルなスタンスで、利用する側としてもそう思うのです。

あるベテランのタクシードライバーさんがおっしゃっていました。                     「私たちは、お客様に時間を買っていただいているんですよ」と。                  こちらとしては、お互いさまですが、けだし名言だと思いましたね。

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